
2011年07月31日
カテゴリ:ボスの部屋
横山宏章
ボスの横山です。
前回、阪神大震災は建築基準法の2倍の揺れだったことと、その揺れでは基準法通りの住宅では守りきれないと書きました。今から15年も前に起きた地震のことをなぜ今更という方もいることでしょう。確かにその後、中越地震・中越沖地震・能登半島地震さらに東日本大震災と大きな地震が来ました。被害の規模を考えると確かに東日本大震災は比べようもなく大きな地震でした。
しかし、こと地震による建物被害を考えると、この15年前に起きた阪神大震災が、もっとも建物に大きな被害を与える地震だったからです。なぜなら、この地震には建物に大きな被害をもたらす周期1秒前後の揺れキラーパルス(参考文献:http://www.asahi.com/science/update/0317/TKY201103170129.html)の存在が最も顕著に表れていたからです。ですから、この阪神大震災に耐えられる耐震設計をしておけば、近年の大地震にはたいてい大丈夫です。
ではそのために何が必要かというと。単純に基準法の2倍の硬さの住宅を作ればいいのですが、これは前に脆性破壊の危険が伴うと書きましたので、もう一つの方法を提案したいです。それは高い変形能力を持たせるということです。いわゆる竹のようなしなやかさです。
それが近ごろ注目されてきている制振の考え方です。建物が破壊されるということは言い換えれば地震のエネルギーが建物の破壊という仕事の形に変わったということです。その地震エネルギーを制振部材を通して消費してあげると住宅の破壊へ向かうエネルギーは減少し倒壊しない家づくりが可能になります。
しかし、私は「やみくもに制振部材を使えば良い」という考え方には危険を感じます。そこにはある程度根拠がほしいのです。多くの制振部材は、使い方を間違わなければ地震のエネルギーを30%ほど減少させてくれます。そこで活きてくるのが耐震設計つまり建物の硬さです。
建築基準法の2倍の揺れを30%(0.3倍)低減すると
2.0×(1-0.3)
=2.0×0.7
=1.4
となり、2倍の揺れは1.4倍の揺れに縮められます。ここで前回の私のブログを思い出してください。住宅の性能評価で耐震等級3は基準法の1.5倍の強度があると書きましたね。つまり、耐震等級3(基準法の1.5倍)の家は、その強度が制振部材で弱められた1.4倍揺れを上回り安全でありあんしんとなります。
もしこれが、制振部材の設置数や設置方法に誤りがあったり、もともとの住宅の強度が建築基準法ぎりぎりの耐震強度の住宅だった場合、強度が1倍なので1.4倍にたいして強度が不足しているので不安をぬぐいさることが出え来ません。ですので、私の提案としては、きちんと構造計算をして耐震等級3の強度を確保してそのうえで制振部材を取り付けることをお勧めします。
それと「いわゆる竹のような柔かさで」で思い出しましたが、制振部材は構造計算という点では余力とという扱いになりますが、余力という意味では下の写真のような竹を壁下地として編み込んで弾性を持たせた土塗り壁も、最後の最後にそのしなやかさや変形能力が建物の倒壊を支えるという点では非常に有効な一つの建築手法だといえます。
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2011年07月07日
カテゴリ:ボスの部屋
横山宏章
ボスの横山です。
前回、耐震等級3(建築基準法で必要とする耐震強度の1.5倍の強さ)の住まいは大規模地震には安心できないと書きましたね。だとしたら建築基準法通りの強度で建てられた家は大規模地震の前ではどうなってしまうのか心配になってきますね。
今まで起きた大規模地震のすべてが建築基準法で決められている地震の規模以下だったら良いのですが、残念ながら阪神大震災をはじめこのところ起きている地震はその想定をはるかに超えている規模のものが出てきて、建築基準法で求める耐震強度では建物は守り切れないというのが現状です。
具体的に例を挙げると、
阪神大震災・・・880gal(建築基準某の2.2倍)
能登半島地震・・・945gal(建築基準法の2.3倍)
の加速度だったのです。地震力は単純に表すと
地震力=重量×加速度
となり、重量は建物の重量で、加速度は地震加速にいろいろな係数をかけたものです。ここで問題になるが加速度で、構造計算で想定しているのは、地震加速度を400galとしているのに対して2倍以上の地震力働いていますから、高速道路の橋桁が倒れたり、ビルの1層分が押しつぶされたりビル自体が転倒したのです。
また前回で書きましたように、基準法の1.5倍の余裕度では、2.2倍や2.3倍の揺れには不足しているので、もうひと工夫うしてあげる必要があります。
しかし、上のデーターはそれぞれの地震の一番激しく揺れたところでの数値ですので、
そこから数キロ離れるだけでも、
その場所ごとの地盤の固さが違うだけでも
加速度は大きく変わってきます。建築基準法は想定外の地震の場合でも大半のところでは、
地震は地盤を伝わってくるとき加速度も減衰され想定内の400galとなるから大丈夫
ということなのかもしれません。しかし、家を建てる側にとっては一番激しいところの揺れでも壊れない家を建ててほしいと思う方もいらっしゃることでしょう。次回はそういった方のために、どうすばそんな家に近づけられるかを書き込みますね。
2011年07月01日
カテゴリ:ボスの部屋
横山宏章
ボスの横山です。
前回「私の使命?」について投稿してちょうど1週間後に東日本大震災が発生し、被災された方のことを考えると、筆をとれなくなってしまい今日まで至ってしまいました。しかし、私の地元でも震災以降、無料耐震診断(昭和56年5月31日以前に建築された建物)も耐震補強工事の助成金も受付枠がわずか1日で埋まってしまうほど関心が高まってきていますので、以前耐震補強工事の講習を大阪で聞いてきて
「え!そうだったの?」
と驚かされたことを、みさんもぜひ知っていただけたらと思い書き込むことにしました。
耐震設計に関しては、建築基準法の20条に構造計算について書かれています。その中で、
中規模の地震(地震加速度100gal震度5弱)の時に建物が損傷しない構造的な硬さを求め
大規模な地震(地震加速度400gal震度6強以上)の時に倒壊しない構造的な柔軟性が求められます。
言いかえれば大規模な地震の時は、建物は壊れることは仕方がないとし、その壊れる過程で地震エネルギーが減衰され、結果建物が倒壊しないで残るということが求められています。
理想は壊れない建物ですが、これもまた善し悪しで
柔らかい鉄の棒と、はがねのような硬い鉄の棒をイメージしてください。柔らかい鉄の棒は曲がりこそすれ、めったに折れませんが、硬い鉄の棒は時として突然ぽっきり折れてしまことがあります。
このように限界を超えた時、突然に壊れることを建物では脆性破壊(ぜいせいはかい)が起きたと言います。このような破壊が起きると内部にいる人が逃げる間のなく突然に倒壊するので非常に危険です。例えば、9.11の同時多発テロで崩壊した世界貿易センタービルやニュージーランド地震のクライストチャーチで起きた建物の倒壊がまさにこの脆性破壊といえるでしょう。建物が突然崩壊する怖さは、この2つの例を上げるだけで十分でしょう、だからこそ壊れながらも地震力を受け流す柔軟性が建物には求められるのです。
耐震設計では大規模地震の時は建物が壊れます。大事なのは壊れ方のバランスで、壊れ過ぎたら建物はそのまま倒壊してしまい。壊れ方が想定内であれば建物は残ることになります。
では、残る可能性をどうやったら大きくすることが出来るのでしょうか?
そこで、注目してもらいたいのが、住宅の性能表示です。性能表示には地震の安全性を耐震等級で表します。それは地震時の倒壊のし難さに対する、余裕度を表しています。
「0」の余裕度 ・・・耐震等級1
25%の余裕度 ・・・耐震等級2
50%の余裕度 ・・・耐震等級3
と表します。そして、できれば耐震等級3の耐震設計を目指していきたいです。ただ、鉄筋コンクリート造の大規模な共同住宅のような場合は、建物の重量が重すぎて、残念ながら耐震等級3の住宅はまず望めません。その理由は、建物に働く地震力はその建物の重量に比例して大きくなります。コンクリートは木の5倍近くの重量があるため、計算した建物に働く地震力も5倍近くになり、とても50%の余裕度は持たせられないのです。
ですから、200年住宅の呼びかけのもと始まった長期優良住宅の認定基準も
劣化対策等級3(最高等級)
維持管理対策等級3(最高等級)
温熱環境対策等級4(最高等級)
とそれぞれの求められる性能値が最高等級なのに耐震等級だけが1ランク下の
耐震等級2(最高等級は3)
になってしまうのです。今の建築技術とコストのバランスを考えると致し方無いところなのかもしれません。
一方、木造の一般住宅の場合は等級3を確保することは、技術的にもコストの面でも決して不可能ではありません。私が設計をを手掛けた住宅でも耐震等級3の性能評価を取得した建物が何件かあります。
しかしながら、この耐震等級3の住宅ならば、大規模地震に絶対に安全といえるのでしょうか?そう問われると実は
「否」
となります。ここからが耐震設計の講習で分かってきたことなのです。
ちょっと気になる内容かもしれませんが。今までも少し話が長くなってしまいましたので、ここらで一休みしてこの続きは次回に投稿しますね。
2011年03月04日
カテゴリ:ボスの部屋
横山宏章
ボスの横山です。
以前、私には自分なりに「私はこういった使命を持って生まれてきた」と思うものがあると言いました。今日はそれについて書こうと思います。
私は3歳の時、母親の後追いをして国道を渡ろうとしてオートバイに轢かれ頭蓋骨骨折という生死にかかわる怪我をしました。まさに崖っぷちで生る方に転んだようです。
その時以来、高速道路でタイヤがスリップしてガードレールに突っ込んも無傷。現場監督の修業中、4階の足場から墜落した時も2階の部分にステージ足場が組んであり、1メートルほどの間隔で積み上げられていた合板の間にすっぽりはまるように落下して怪我ひとつせず、今から考えるととっくにこの世に居なくてもおかしくない状況で生きてこれたことが最低7回はあります。そう考えると生きているのではなく、生かしてもらっている気がします。
良く言えば、そうですが悪く言えばそそっかしくて、そのたびに心配させられる家族はたまったものでは無いですね。ですから1級建築士の資格取得のために通っている学校が終わって帰宅の連絡を入れるたびに「急いで帰ってこなくていいからね」と大学生の娘に諭されます。
そういう多くの事故に遭っても生き残っているので、私は何か使命を背負わされて生かされているという確信をもつようになります。
私は9月1日関東大震災の発生した防災の日が誕生日で、私の父は私から見て素晴らしい経営者ですが今まで10業種以上仕事を変えてきました。しかし、今の工務店の仕事が一番長く続き、私が一番多感な時期に父の後姿を見てこの会社をを継ごうと思ったところに私の使命があると確信しています。
そして平成7年、あの忌まわしい阪神大震災が発生しました。私が初めて世の中に出て仕事をし始めたのが大阪で、大震災発生のちょうど1週間前に当時お世話になった上司と家族を連れて大阪でお会いしていたぐらい深い関わりがあるその地の被害のあまりの甚大さにショックを受けました。
そんな中、目に飛び込んできたのが確か文芸春秋という雑誌に載っていた記事だったと思います、阪神大震災で被災され、ご家族を目の前でなくされた方が言っておられた「建築会社の方は、あなた方が造った建物が私の家族の命を奪った凶器になったということを忘れないでほしい」という一言でした。
そして、今ままで、太い材料を使うことで、地震に強い家を作ってきたと信じてきた私ですが、本当に自分たちが手掛けている住宅は大丈夫なのだろうかと、ふと疑問に感じてしまったのです。そこからは何としても自分たちが建てている住宅が安心なのだという確証が欲しいと思うようになったのです。しかしその手立てが見つからず、どうしたらいいかわからない日々が過ぎていきました。
そうこうしているときに出会ったのが健康100年住宅協会の前身の住宅研究会でした。その住宅研究会で、構造計算についての勉強会を1年間かけて毎月1回づつ行うという知らせが届き何としても参加したと思いました。
当時、講師だったハウス企画の斎藤先生(私にとっては恩師です)に初めてお会いし、「今の私たちが手掛ける住宅を阪神の震災にも耐えられるような住宅だと実証する手立てはないでしょうか?」という質問をすると、「三恵住宅さんは、柱が15㎝角以上で、梁の断面積が300cm2以上有るからきちんと構造計算する手立てがある」と教えていただきました。この材木の太さは、父が今までの経験と勘でこだわってきた太さだったのですが。このこだわりひとつとっても決して偶然とは思えないのです。
それ以来、「阪神大震災のような大きな地震に遭遇しても、びくともしない家を提供していく事」が私の使命となったのです。
かっこ良い家・住みやすい間取り・将来のライフスタイルにに備えた設計(スケルトン・インフィル)・自然素材でできた健康的な住宅・夏涼しく冬温かい快適な住まい、それらも決しておろそかにしてはならない大きな課題であることには間違いないです。しかし、それは災害時に家がしっかり建っているという大前提があってこそだと私は思います。
今のわたしたちは、独自の地震に強い壁を斎藤先生と共に開発、実物大強度試験で私たちが求める強度を出すことにも成功し、技術的にそれが可能なところまで来ています。しかし、その住宅の普及という点ではまだまだ使命を果たせていません。だからこそ今も私は生かされているのでしょう。
今回は私の使命について書かせていただきました。このところ性能評価のお話をすると、「地震に強い家だといっても実際起きてみないと分からないだろ?」とよく云われます。確かに今までそれに明確に答えられない自分がいました。しかし、それは、私たち建築に携わる者が或る事実を伏せられたまま今日まで来てしまったからです。だから、実際に来てみなければ分からないということになってしまうのです。
しかし、これについては、明確に答えられる情報を、先日大阪で受けた耐震診断と補強方法の講習会で聞くことが出来ました。そのことを次回にお話をさせていただきますね。
2011年02月04日
カテゴリ:ボスの部屋
横山宏章
ボスの横山です。
昨日は2月3日、節分でした。。そして、その節分の日に人生に役立つ仏の教えで今まで腑に落ちなかった事柄が少し分かったたような気がしたので、そのことを書きますね。
私たちの会社は、経営の神様と称される松下幸之助翁の語録をまとめた「指導者の三六五日」という本をを題材に毎日1分間スピーチを持ち回りでやっています。
節分という日に題材となったのが、「ふくは~うち、おには~そと」でした。
「災いは千里の内より攻め来る、幸せは万里の外より招き寄せ」
という教えが仏教にあるという題材をテーマにしたスピーチでした。でも、なかなかしっくりとお腹に収まりません。
自分の周り千里が災いで、その10倍の外の幸せをどうやって招き寄せるのか?皆目見当もつかめません。
「そんな万里の外から招き寄せていては間に合わない」
そんな気がしませんか?
ただ、その教えでは、もし幸せを招き寄せることができたら、
その幸せは万里の距離を、そして千里の災いをも一気に超えて目の前にやってくる
そうです、とても信じられないですよね。
でも、今日ふと気づいたのです。今日の節分の日に私は1級建築士の試験のため学校に行ってきました。できの悪い私は、週に3回
火曜日に復習講義を夕方6時~夜の10時ごろまで、
休暇の水曜日を昼12時30分~夕方の6時まで、
そして再度復讐のための補講を木曜日の夕方6時~10時まで
学校に通っていますが、それでも落ちこぼれです。復習が手いっぱいで新しい講義のための予習や宿題が出来ていない時は、そこから逃げ出して講義を休んでその間に自主学習しようかと思います。
しかし、そのことこそが、「災いは千里の内より攻め来る」災いなのだと気付いたのです。「自主学習」というと良い響きですね、しかしこれは自分から逃げているだけです。都合のいい言い訳をしているにすぎません。
そう考えると、何と人をうまくだまし誘惑する災いなのか自分自身の老獪さにびっくりしました。災いは千里の内どころか、自分の内にもあったのです、怖い話ですね
そして、私が下した決断は、
宿題が出来ていなくても、恥をかいてでも講義にでる
ということでした。それが合ってるのか間違っているのか、それこそわれのみぞ知るところなのでしょう。
でも決めた限りはこれを貫き通そうと思います。そしてこの決めたことをやり続けることが万里の外より幸いを招き寄せることだと信じようと思います。
そして、幸せはすべてを超えて一瞬にしてやってくるという意味がやっと分ったのです。もし、1級建築士試験に合格できたら、一瞬にして幸せになれますね。つまり万里を超えて、千里の災いを超えて一気に目の前にやってきたということですよね。
まさに、
「災いは千里の内より攻め来る、幸せは万里の外より招き寄せ」
そう思うと良い教えですね。
2011年01月17日
カテゴリ:ボスの部屋
横山宏章
このところ立て続けてブログを更新しています。
今回は非常にうれしいことがありましたので書き込みをしました。それは、今わたくしたちが取り組んでいる、土塗り壁でなおかつ内部・外部ともに柱を現した本格木造住宅で、住宅の性能表示の中の、断熱性能(省エネルギー対策等級が最高等級4)の性能評価を受けた愛知県清須市のY様に、年始のご挨拶に伺ったおり、「本当にあったかい家にしてもらって本当にうれしい、今も暖房器具は付けていないほどあったかいよ(お伺いしたのは1月14日17時ごろ)」と言っていただけたことが本当に嬉しかったからです。
なぜなら、ここは80坪以上の大きなお住まいなので、数値上の性能が実際には効果があるか心配だったからです。でも今回 のことで私たちの取り組んでいる家造りに自信が持てました。
2011年01月13日
カテゴリ:ボスの部屋
横山宏章
私が、阪神の大震災以来、写真のような

本格在来木造住宅を震災に負けない強いものにしたいと、健康100年住宅協会の前身の構造に関する勉強会が、長野で開かれそこに参加し、1年間通い木構造の強度の勉強をしたのが10年前。
そのとき初めてお会いした中に後藤工務店の棟梁(社長さんですが根っからの腕のいい大工さんでもあるので敬意をこめて棟梁と呼ばせてもらいます、)後藤さんと初めてお会いし、10年来のおつきあいが続いています。

後藤工務店の社長後藤さん(現在健康100年住宅協会会長)
早くから若手を育てて、何人もの腕のいい大工を世に送り出されています。後藤さんから聞いた人を育てるときの心構えとして「おやかたはおやのかたがわりわりができる人が本当の親方だとおやじにおしえられた、今はその教えをきちんと受け継いで若い衆を育てている」と後藤さんから聞いた時には体に電流が走るような衝撃を受けた思い出があります。これこそが人材育成の真髄なのですね。
そんな後藤さんと、壁下地に竹の小舞(竹を井桁状に縦横に組んで地震に対し弾力性を持たせる手法下の写真)の土塗り壁住宅を関東に復活させ広めていきたいですねということで意気投合し一緒に手掛けていくことになりました。

そのスペックとして、耐震等級が最高等級の3(数百年に一度ぐらいの確率で起きる巨大な地震のさらに1.5倍の揺れに対してもびくともしない強度)、断熱性能も性能評価の最高等級4(次世代省エネルギー基準をらくらくクリアーし夏涼しく冬暖房知らずの温かさ)、そして取りも直さず壁の内部まで土塗りという自然素材にこだわった健康住宅を、後藤工務店さんの提案力と施工の技術力(この点に関しては、後藤工務店さんのHPを見て実感して下さい、後藤さんの偽りのないあったかさが伝わってきます)で家造りの夢を現実のものにしていきます。楽しみにしていてくださいね。
2011年01月10日
カテゴリ:ボスの部屋
横山宏章
前回の書き込みから5か月が過ぎようとしています。ホームページもリニューアルしたにもかかわらずブログが変わっていないのは困ったものです、本当に申し訳ありません。
年末年始休暇もほとんど休みなく動き回っていましたが3棟分の性能表示と長期優良住宅の認定申請が完了し、2件は認定がされ補助金の予約も降りてきて、1件は認定待ちで、少し時間が出来ましたので、書き込みをします。
いつも楽しみに見ていた「龍馬伝」も竜馬が暗殺されてしまい番組が終わってしまい、楽しみが一つなくなって残念です。年末の「坂の上の雲」も今年の暮れまでお預けで早く次の話を見たいのですが、すでに50歳を迎えたたわしにとってそんなに早く時間が過ぎてしまうのも困りもので、少し焦燥感を感じます。
話は変わりますが、今年の抱負は1級建築士の資格試験に合格することです。もともと大学で法律を専攻した私が建築士の資格を取得するのには7年間の設計に関わる実務経験が必要です。45歳にして一念発起し2級建築士の資格に挑戦し2度目に合格し、今年で4年間の実務経験が積めたので、1級建築士を目指すことにしました。
40歳以上で合格する割合は、学科試験は全受験者数鵜の15.1%、製図は学科の合格者の中の11.6%となり全受験者数のわずか1.75%が去年の結果だそうです。これを知って俄然やる気が出てきました。もしその中に私も入れたとしたら、人生の一つの頑張りどきを乗り越えたと自分を褒められる気がしたからです。自分を褒められる人は他人を認め褒められる聞いたことがあります。
私は三恵住宅という会社の経営に携わっていますので、社員を心から認め褒められるためにもまず自分を心から褒められる1級建築士の資格に合格したいと思っています。そして今日から朝早く起きて1時間勉強することにしました。今日は実行できたので3日坊主で終わらないように継続していきますね。また結果については時期がきて合格できましたらこの場を借りて発表しますね。
それでは今年も皆様には良い1年でありますようにと祈念して失礼します。
2010年08月16日
カテゴリ:ボスの部屋
横山宏章
3月ぶりの書き込みです。
去年の10月29日に11月24日の評価員の試験に合格してこの評価に取り組んでいきたいと書き込みました、結果は残念ながら不合でした。
自信過剰の私は自分では合格ししないはずはないと思っていたので、正直言ってショックが大きく一時は目の前は真っ暗になるほどでした。ただ私は人より諦めの悪さにも自信があるので、今回の22年7月8日の評価員試験に再チャレンジしました。
待ちに待った8月4日結果発表の日、恐る恐るホームページの合格通知者のページを開きました。「やったあ~合格です」これで、社内に取得すると宣言した「耐震診断士」「CASBEE戸建評価員」「住宅ローンアドバイザー」とすべて資格取得を成し遂げられました。
これで、リフォーム時や新築時の一番大事な建物の安全性、地球環境に貢献できる住宅造り、住宅を建てるときの借入方法など、専門家としてアドバイスが公的にできるようになりました。
2010年05月18日
カテゴリ:ボスの部屋
横山宏章
ボスの横山です。
前回書き込みを行ったのが3月3日のひな祭りでした。すでに2カ月以上たってしまいました、いかがお過ごしでしたか?
私はこのところ友人に頼まれた難しい物件の構造計算と性能評価や長期優良住宅、それに絡む補助金申請や、省エネルギーを目的とした経済産業省管轄のENDOの住宅向け高効率エネルギーシステム導入に係る補助金申請書類の作成にあけるれていました。
その間に時がどんどん過ぎてしまいすみません。前回は龍馬伝の1シーンについて2回ほど投稿してきました。今回も先日みたシーンでの事を書きます。
勝海舟が開いたかつ塾は日本に強い海軍を作るために開かれ、多くの門下生が集まって日々学んでいたところ、そのほとんどが外国と戦争をするために参加していることに気付いた龍馬は、外国と戦争をしない抑止力となるために強い海軍を作ろうとしている勝海舟の思いと違うことに悩み勝海舟に相談に行きます。
その時、海舟は
「ほっとけ」
と諭します。
人はどれだけ話して聞かせたところで、思い込んだことは中々変えられない。
「人は肌で感じて変わっていく」
含蓄のある言葉ですね、この言葉を聞いた時も鳥肌が立ちました。人はどれだけ言葉を尽くしても体験してもらわないと理解してもらえないものなのかもしれません。昨年度長期優良住宅を建てることでもらえる補助金がやっと国から降りてきました。これをお施主様にお返し出来て初めて長期優良住宅にしてよかったと実感してもらえるのかもしれません。こうした実感が広がり長期優良住宅の認定が世の中にどんどん広がっていくと良いなあ~と本気で考えています。また龍馬伝で何か感じたことがあったら書き込みますね。
2010年03月03日
カテゴリ:ボスの部屋
横山宏章
ボスの横山です。
先週の龍馬伝で、また新たな学びをもらいました。このところ経営で悩んでいたことがこの1シーンで、ふっきれました。獄中に捉えられている岩崎弥太郎が、ある囚人に20両で買ったものを200両で売ったら盗人だと言われて投獄されたと聞き「それは詐欺や」とその囚人に言います。「おなかが満腹なものに饅頭を売ろうとしても一文でも買わないが、おなかを減らした者には10文でもほしい、わしは腹の減っているものに饅頭を10文で売っただけだ」という場面です。
これこそが商売の真髄なのですね、饅頭をほしくない人にどれだけ饅頭を売ろうとしても売れない簡単な理屈です。おなかが減っている人に10文ではなく5文で売ることができれば感謝されますね、「それでいいのだ」。私は、今までと同じような餡子が入った4文の饅頭をほしい人に、少し高くつくけどカロリー抑えめの健康的な餡子を入れた饅頭を5文で買ってほしいと思い悩んでいました。このシーンで答えが出せました。今までどおりの餡子を入れた4文饅頭を作るか、ダイエットや糖尿病を気にして大好きな饅頭を食べられないのでカロリー抑えめの饅頭をほしいと思っている人を探しに行くかどちらかしかありませんね。4文の饅頭はいつでも作れます。しかし、カロリー控えめの饅頭がほしい人を探すには大きな努力が要ります。この日本のように糖尿病患者が急増している状況ならば、カロリー控えめの饅頭がほしい人を探しに行く方が私は使命を果たしているのでは?と思います。
あれ?私は何屋だったけ?私は工務店をやっているのでした解り難い書き込みですみません。
2010年03月03日
カテゴリ:ボスの部屋
横山宏章
ボスの横山です。
このところはまっているのが、大河ドラマの龍馬伝です。坂本龍馬とその史実に詳しい方々は、脚色が多くてつまらないといわれます。
確かに、それを期待しているとつまらないかもしれないですね。しかし、私はここ数回のこのドラマを見て学ぶところが多くて大好きなドラマです。
1つは、吉田松陰が渡米をしようとする時、龍馬が連れて行って欲しいとすがる場面です。いきなり松陰先生は龍馬を殴り「君は何のためにこの世に居る」と言います。その場面を見て流石だなと思いました。松陰先生は一瞬で龍馬の資質の高さを見抜き、そしてここで死ぬ人間ではないし、松陰先生と違い今の龍馬ではここで死んでも世の中に何の影響も与えられないと感じ取ったのでしょうね。私はそう解釈しました。そして、龍馬の父親が「命を使い果たさなければならない」というのを見て「使命」というもの大切さを再認識させてもらいました。
振り返って「自分の使命とは何ぞや」と考えると、私には「これが使命」だというものをしっかりとあります。もうすぐ50歳を迎える中で、全然使命を果たせていません、前途多難です。平均年齢からしてものこり30年弱しか残された時間はありません。でも命を使い果たして頑張って見ようかなと龍馬伝を見て考えることができました。私の確信している使命については機会があればまた今度書き込みますね。
2010年01月31日
カテゴリ:ボスの部屋
横山宏章
ボスの横山です。
今日は先日の続きで、
驚愕2.岐阜県で12月に建築確認申請が出されたうちの27%が長期優良住宅だったことについてです。
少し前の10月のデータを以前耳にした時には23%でした。もうすでに4件に1件は長期優良住宅の時代になったのだと実感させられましたが、僅か2カ月の間に3件に1件が長期優良住宅になりつつあるのです。これは素晴らしい実績です。国土交通省の方たちの頑張りに敬意を表します。
ただ、そのうち地元工務店の割合は何パーセントだったと思いますか?たったの2%です。つまり地域密着で「地域の皆様に本当にいい物を建てていますよ」と言っている私たち工務店が全体の着工件数の僅か0.46%しか長期優良住宅の認定を受けていないのです。言っていることとやっていることが違いすぎませんか?
私は正直言ってこのことが非常に残念で仕方がありません。本気になってやろうとすれば出来ないことではないのです。なぜなら私が手掛けている住宅は、昔ながらの木造建築で土壁づくり、外も中も柱を表わしで、断熱性能を上げることが非常に難しい工法を行っているにもかかわらず長期優良住宅の認定基準をクリアすることに成功しています。実際色々なセミナーに参加して多くの種類の断熱メーカーさんに私たちの工法でも次世代省エネルギー基準をクリアする方法はないかと聞いてもまず「無理でしょう」という返答しか返ってきません。しかし、私たちはあきらめず出来る方法を考え続けてきました。そしてやっとその答えが見つかり次世代省エネルギー基準をクリアした性能評価を得ることができたのです。
長期優良住宅の住まいづくりは、私たちが社会貢献でる一番有効な取り組みなのです。「良い物をきちんと作って長く大切に使う」、住宅もそういう時代になってきました。そしてこの取り組みが、夏涼しく冬温かく快適に住んでいただきながらCO2削減にも貢献できるのです。地元工務店はなぜそれに取り組もうとししないのでしょうか?
すでに3件に1件は長期優良住宅となりつつあるこのときに、本気で自分たちの家づくりを省みて進歩させないと時代から取り残されてしまいます。そうならないために、私たちが率先してお客様に長期優良住宅をお勧めする会社となれるように努力すべきです。本気でやらないと、私たちが手掛ける伝統工法の住宅は、後世に残していけません。伝統工法は数百年という厳しい時間の波に洗われてなお受け継がれてきた良さがあるのです。その時間経過とともに伝統工法もすこしづつ変化してきたはず。ですから生き残ってこれたのです、これはすべて先人の方たちの努力の結晶です。その努力の上に私たちがあぐらをかいて何もしなかったら、それは先人の方たちの努力を食いつぶしているだけにすぎません。今こそ私たちは本気になって、土塗り壁の伝統工法を残していく努力をすべき時期にきているのだと思います。
2010年01月29日
カテゴリ:ボスの部屋
横山宏章
ボスの横山です。もう明けましても言えない時期になってしまいました。先日ある木材問屋さんが開いてくれました長期優良住宅のセミナーを聞いて来て愕然としました。その内容とは
愕然1.本年度の着工件は、80万戸を割ることがほぼ確実となったということと、この80万戸に達しない着工件数は今をさかのぼること40住年以上前になってしまうということです。
愕然2.私たち岐阜県の中で、12月の1カ月で提出された建築確認申請物件の中で長期優良住宅の占める割合が27%に達したということです。
愕然1.に関しては本当に厳しい現実に放り込まれているのだとつくづく実感させられました。私たちの会社が今期で34期を迎えますが、会社の歴史の中でもないような建築不況が今の私たちを襲っているのです。これに関しては、会社も色々な対策を講じていかなければなりません。私たちは住まいの安心をお届けすることが使命だと感じて日々頑張って来ているつもりです。その中で、安心とはなんぞや、ということを3つの段階で分けて考えてみました。
まずは着工前の安心・・・これはご予算にあった金額で求められる内容や性能をお届け出来ることだと思います。その一つの取り組みが、住宅の性能評価の中の設計性能評価であり長期優良住宅の認定だと考えています。そして今国からの補助金を活用させてもらい少しでもご予算に合わせる事が使命を果たすことと考えています。
工事中の安心・・・これに関しては、まず品質の担保だと思います。そこで私たちは建築性能評価を受けていきます。建築性能評価証は国が認可した性能評価機関からの、設計性能評価を受けた図書または設計図通り現場で施工されているかの検査を受け、図面通りの施工をされたかの写真や納品書を確認するjことで出される証明書です。これで品質の担保ができます。そしてもう一つの安心が完成保証です。この厳しい情勢下ではあり得る話ですが、建築途中に建築会社が倒産したらどうなるでしょうか?建築中の建物はまだ会社の所有物ですから工事はストップし、今まで支払った金額が水の泡と消えてしまいます。そこで私たちは、それにも備えて㈶住宅保証機構の完成保証制度への登録申請を出していました。それがこのたび登録が認められました。これから着工する物件には完成保証をかけていくことで、より安心をご提供してく体制が整いました。
御引き渡し後tの安心・・・これも決しておろそかにしてはならない安心です。口では「当社はメンテナンスしますよ」とどの会社も言うでしょう。しかし具体的な対策を聞くと5年ごとの点検を行っていますと言う程度ものもです。私たちは、外部のマイクロソフトOutlookのサービスプロバイダーと契約を結び、その予定表機能を利用して会社設立当社からのすべてのお客様の5年ごとの60年間の無償点スケジュールデータを入力を完了させました。そのデータをもとに会社全体で管理体制を組み、事務管理課から点検期日のお知らせと点検時期のご希望日をお尋ねするはがきをお送りし、そのご希望日に施工管理担当者が定期点検に伺うシステムを構築し、すでに運用して2年が過ぎようとしています。またここ5年以内の御引き渡しのお客様から建築当時の図面や建築確認済証や検査済証など出来る限りのデータをホームページ上で管理してお客様に専用のIDとパスワードをお渡しすることで、いつでも閲覧できる体制を整えてきました。その他、4か月ごとに御引き渡しのお客様先を訪問してお困りの点がないかの確認も営業担当者が行っており、些細な不具合にも迅速に対応できるように努めているところです。
話が長くなりそうなので愕然2.については後日また投稿します。
2009年11月26日
カテゴリ:ボスの部屋
横山宏章
ボスの横山です。
今回は、ご案内があります。このたび、私たちが加盟していますJBNの先導的モデル事業が国から補助金対象に採択されました。それに伴い今まで三恵住宅の地元である各務原市で行ってきた家づくりセミナーを、私たちが25年以上にわたりずっと住まいづくりのお手伝いをさせていただいています稲沢市にて、そのご恩返しにと、今求められている住宅づくりと、それに伴う200万円(先導的モデル事業)または100万円(普及事業)の補助を受け、税金関係も優遇されるための家造りセミナーを開催いたします。
この1年、3Dデザイン事務所(私が代表を務める設計事務所)を率いて8件の住宅の性能表示を行い。そのうち4件を先導的モデル事業で200万円の補助を、他1件を普及事業で100万円の補助を受ける家づくりに取り組んできた実績をもとに、具体的にどうすれば、長期優良住宅の認定が受けられ補助金を活用してひとクラス上の家づくりができるかを一緒に考えるセミナーです。
このセミナーは、一方的な情報の発信で終わらせてしまうのではなく、それは前半で終わらせて後半を座談会形式の中で、ご質問を受けながら一生に一度の大きな買い物をより満足していくための住まいづくりを一緒に考えて行くものにしたいと思っています。ですから、余り多くのご参加をいただいてもお一人お一人ご質問をお受けすることもままなりませんので、今回はご参加を10組ほどと思っています。
土壁づくりの伝統的な工法で建てても、土壁の調湿作用を活かしつつこの寒い時期にほとんど暖房器具を必要としない隙間風のない温かな住まいの作り方もお教えします。
ご参加ご希望の方は、下記連絡先まで一報ください。
日時:11月29日(日) 13時30分~15時30分
場所:稲沢市朝府町5番1号
稲沢市勤労福祉会館(当日は館内にご案内の看板が立っています)
担当:横山 宏章・飯沼沙代
電話番号:058-384-1637
FAX[番号:058-384-8474
2009年10月29日
カテゴリ:ボスの部屋
横山宏章
ボスの横山です。
願えば道は開かれる。昨日はその果実を手にした気持ちでいっぱいです。なぜなら、私は昨日CASBEEの評価員となるための養成講義を受けてきたからです。
以前私は、ある性能表示の取り組みに関するセミナーを受けた時、これから注目されるものにCASBEE評価というものがある聞きました。全く知らなかったので恥ずかしいことなのかもしれませんが、私にとってはこの時こそチャンスなので恥を忍んでききました。しかし、具体的な事は分らず、インターネットで調べてみました。そうしたらCASBEEの評価をするには評価員の評価とIBEC((財)建築環境・省エネルギー機構の認証がいる)とのことが書かれていました。その時からぜひCASBEEの評価員になりたいとずっと思ってきたのです。
私は、すぐに会社でCASBEEの評価員になりたいと宣言しましたが、どうしていいのか分からず1年が過ぎてしまいました。ところがそんなある日、JBN(全国工務店ネットワーク)からの1通のFAXが届き、そこには、「評価員になるための養成認定講習がある」とのお知らせが手に届いたのです。
私はすぐさまなんのためらいもなく申し込みをしました。昨日の講習で、私の中は、良いものがいっぱい詰まった満足感でいっぱいです。それについて少し書きこみますね。
そこで、この題名です「CASBEE?」、ご存じない方は何のことかさっぱり分かりませんよね、私自身も1年前までは同じくさっぱりわかりませんでした。中には、さっしがついている方もいらっしゃるかもしれませんが、ある言葉のの略語です。
Comprehensive・・・総合的な
Assessment・・・評価
System・・・・制度
for
Building・・・建築物
Environmental・・・環境の
Efficiency・・・効率
の頭文字をとったものです。日本語にすると、建築物総合環境性能評価システムが正式名称だそうです。
このところただでさえ、色々な数値、たとえばQ値・μ値・C値といった単位からはじまり、
建築基準法の改正・・・確認申請の厳格化
建築士法の改正・・・構造設計1級建築士・設備設計1級建築士資格の創設・不正行為の厳罰化
性能評価制度・・・国の基準による10項目の住宅の性能の格付け
長期優良住宅認定制度・・・3世代居住可能な高品質住宅の普及施策
長期優良住宅先導的モデル事業・・・長期優良住宅を先導するビジネスモデルへの補助金制度
瑕疵担保履行法・・・10年間の瑕疵保証の資金面での補完政策
といったここ数年だけでもいろいろな課題が出てきて目が回りそうです。我々はこういったことの対応はすでに完了していますので、今後注目をされるものとして、4号建物特例の廃止、完成保証制度と、このCASBEE評価だと思っています。
そのCASBEE評価のための取り組みに私達はすでに取りかかっていこうとしています。この評価方法で高い評価を得ることは、地球温暖化を抑える取り組みを、住宅の住まい手が、大きな我慢をしないで貢献していけることの証でも有ります。
CASBEEとは、住宅の品質をその住宅ができるまでの資材の生産段階から解体に至るまでの間にどれだけの環境への負荷(言いかえれば悪さをするか)で割ったものを数値化したものなので、バランスが重要です。
たとへば、断熱性能は窓を小さくすれば性能値を上げることができますが、彩光や通風といった事に悪影響が出ます。その結果、品質を上げても環境が悪くなり、分子も分母も大きくなるので評価は上がらない仕組みになっています。
ここ一年住宅の性能評価に取り組んできて、表記だけの性能値もいくつかあり、それがもったいないと感じていた部分をしっかり補完してくれるものがCASBEEだという事が今回の講習でよく分かりました。来月の11月24日の資格試験に合格してぜひこの評価システムに取り組んでいきたいと決意を新たにできた1日でした。
2009年10月26日
カテゴリ:ボスの部屋
横山宏章
ボスの横山です。
今回は、私が購読しています雑誌「日経アーキテクチュア 2009 10-12 号」の中に興味深い記事が載っていましたのでこれについて書きこんでみたいと思います。記事についてはここをクリックしてください。新しいウィンドウが開きご覧になれます。なかなか専門的な語彙が多く分かりづらいので 注 ) で分かりやすくしましたのでこれを参考に見てください。
注1)層間変形角・・・ここをクリックしてください、図解がでてきます。
注2)kN・・・力の単位 1t=9.8kN 130kN=13.26 t
注3)弾性変形域・・・壁に有る程度まで力を加えると変形しますが力を取り除いたとき元に戻ります、力をより強くかけていくと元に戻らなくなり変形が残ります。弾性域とは、形が元に戻るまでの範囲です。構造計算ではこれを基に安全性を確認します。
注4)初期剛性・・・弾性変形域内での変形のし難さ、または硬さ。ばねで例えるなら伸びやすさ伸びにくさのようなもの。
初期剛性が高い=ちょっとやそっとの力で変形しない。
初期剛性が低い=ちょっとした力で変形してしまう。
注5)層間変形角1/120・・・木造の構造計算では、弾性域の限界を層間変形角1/120と決めています。変形の長さは=300÷120で2.5㎝これ以上の変形は許されません。
以上を踏まえて記事の内容を考察すると、伝統工法の木組みは、今までそれ自体の耐震性は認められず、建築基準法上、家を建てるには筋交いや合板を壁に打ち付けることで強度を確保するしか方法がありませんでした。しかし、この記事では今後は、建築基準法が改正されて、伝統工法の木組み自体に耐震性を認めていこうと言う試みがなされています。
そして、伝統工法は地震や台風の時に力がかかるとすぐに変形してしまいしますが、非常に粘り強い構造のため、どんどん力を加え続けても倒壊することなく力に耐え続ける特性がある。
ただ、あまりにも直ぐに変形してしまうので、ちょっとした地震でも大きな損傷を引き起こしてしまうので、実際の建物では、サッシが割れ、壁にひびが入り、建具が動かなくなります。そうなっては大きな問題ですから、まずはちょっとした地震でも変形しないような手立てが必要という内容です。
その手立てを考えた時、コンクリートのように非常に硬い壁で補強をしたとします。コンクリートは変形しにくくても、比較的少ない変形状況で突然に破壊が起きますで、伝統工法の木組みのような粘り強さという特性は活かせません。
一方、三恵住宅の開発した壁で補強すると、実験結果から、ちょっとした力ではほとんど変形せず、どんどん力を加えていっても下の写真のように耐え続け、

層間変形角1/15という驚異な変形状態でも粘り強さを発揮するので、伝統工法の木組みの特性を生かした補強ができるのです。
2009年10月10日
カテゴリ:ボスの部屋
横山宏章
ボスの横山です。
このところ、私の書き込みに土塗り壁という単語がよく出てきます。実際この土塗り壁工法とはどんなものかご存知ですか?「あまり見かけないのでよく分からない」という方のために、この土塗り壁工法についてお話ししてみようと思います。
土塗り壁工法とは、柱と柱の間に土を塗りつけるために左の写真のように、竹を使って縦・横に編みます、これを竹小舞を組むと言います。そのあとに、右写真のように藁を練り込んだ土を塗って壁を作っていく工法を言います。

下の写真が土塗り壁の完了写真です。

では、なぜこのような作業効率が悪く、乾燥する間余分に工期もかかる工法が長い間受け継がれてきたのでしょうか?それをこれから考えてみます。
まず
1.家全体を弾力性のある壁で覆い、地震や台風の時に倒壊しにくい家にする。
これは、竹で壁下地を組むことで竹の弾力性が活かされ大きな地震の時に大きく変形したとしても倒壊をまぬがれる働きはあると思います。また、耐力壁として地震など自然災害に建物の変形を抑える働きがあります。
2.土がもつ調湿作用で住宅を長持ちさせる。
土は、周囲の湿度が高い時に水分を吸収し、周りが乾燥している時に水分を吐き出す調湿作用があります。住宅の性能表示の、断熱性能の最高等級4を取得するとき、室内と外の温度差が大きくなるため壁内の結露対策が必要となってきます。それを怠ると壁内に結露が発生し、その結露が家を腐らせてしまいます。
ですから吸湿性の高いグラスウールやセルロースファイバー・ロックウールなど繊維系の断熱材を使用する時は、室内の湿気が壁に侵入し結露が起きないように部屋内側にビニールシートを張り巡らすといった防湿層を設けなければなりません。
しかし、調湿作用がある土塗り壁の場合は、外壁側に断熱材を設ける場合は室内から侵入した湿気を調湿してくれるため、この防湿層を設けなくても良いと定めたれています。私はこの1年間で7件の性能評価を受けてきましたが、この制度はこういった伝統工法にもきちんと検証し配慮されており、本当によく出来ている制度だと感服されられました。
3.土壁自体の断熱性能
土壁は温まり難く冷めにくい性質(熱容量が高い)性質があります。これをうまく利用した建築物に火災が起きた時に家財を守る土蔵があります。昔しから土壁の家は夏過ごしやすいといわれてきました。しかしながら、冬は隙間風があり底冷えするいうことを耳にします。そこで、構造に乾燥した木材を使うことで変形をなくし、下の写真のように最新の高性能な断熱材を土壁の外側に入れ気密テープで隙間をなくします。

またこれによって、壁内部の結露を抑え、熱容量の高い土壁の外側に断熱層を設けることで、より夏場の暑さしのぎ、紫外線カットの低放射複層ガラスをはめ込んだ断熱性能では最高レベルのアルミと樹脂の複合サッシを使うこにより、熱損失係数(家全体の熱の逃げる量を床面積で割った数値)が2.7W/㎡Kを下回る断熱計画をすることで、性能評価の最高レベルの冬も暖かな住まいづくりができます。
こうやって、書き上げていくと良いことばかりのように見えますが、デメリットも理解した上で土壁造りを検討すべきです。デメリットとしては
1.余分な工程が含まれているために、コストアップになる。
竹を組み土を塗る作業に手間暇がかかり、その分建築費がかさんできます。
2.工期が延びる。
手間暇をかける分、時間がかかり土がある程度乾くまでも時間がかかります。
3.一番気をつけたいのが土塗り壁の重量です。
重量が重いということは、地震の時、非常に危険です。建築基準法施工令84条では、構造計算をする時の基準となる重量が、一般の木造の場合は150N/㎡としているのに対して、小舞壁(土塗り壁)の場合は、830N/㎡と定められています。土塗り壁は一般的な土壁を使わない壁の5.5倍の重量があることになります。
地震の時はこの重量に地面が動く速度を掛けた力が働きます。これは昔、物理の時間で力=重量×速度という公式を習った事を思い出しますね。例えば、軽いソフトボールを壁に当てても、壁は壊れませんが、大体同じ大きさの重量の重いハンマー投げのボールをソフトボールと同じ速度で壁に当てた時その壁は壊れてしまうでしょう。そこからイメージして、重量の重い土塗り壁にはどれほど大きな力が架かるかを想像してみてください。
しかし、一般に木造の構造設計で行われてういる壁量計算では、建築基準法施工令46条で定められているように、土蔵等の壁が重い家は軽い家に比べて1階については1.14倍、2階については1.4倍の壁量の増量しかしか必要とされていません。壁の重量が5.5倍もなるので大丈夫かを思えてきますね。
一方、私たちが行っている許容応力度計算法では、壁の面積に施工令84条で決められた壁の重量を掛けて地震時の力を割り出して安全を確認します。このときどちらが安心できるか一目瞭然ですね。
住まいは、そこに住む方の生命と財産を守るという使命を持っています。ですから、私たちはどれだけ安全側に立って設計するかが大事だと考えています。
2009年10月05日
カテゴリ:ボスの部屋
横山宏章
ボスの横山です。
先々回、私たちが取り組んでいる許容応力度計算法が2008年に改定され木造軸組みの新たな幕開けか?と書きました。確かにその通りですが、一つ大きな誤算がありました。それは2階の壁・床の重量や耐力壁(地震や台風の時にかかる力を支える壁)に働く力を支える梁の強度の低減です。梁は時として横から同じような梁が架かったり、柱が上に乗る場合が多々あり、その接合のために図のように断面を削り取ります。

そうなると、実際は一番強さを必要とされる接合部分が非常に弱くなってしまいます。そこで今回の改定で、実情に合わせた強度の低減が定められました。それを基に耐震等級3を目指して計算すると、想像以上に梁がたわんだり、せん断破壊が起きてしまうという結果が出るときがあります。特に耐震等級2と違い等級3を目指したときは顕著な結果がでます。
耐震等級3では、耐力壁の数が少ない設計プランの場合、一つ一つの壁の強さを高めることが求められます。その分下で支える梁の負担が増えて考えられないような大きな断面の梁が必要となってきます。
では昔の先人たちはそれをどう克服していたのでしょうか?その答えが梁材に丸太を使うということなのです。丸太は長方形の断面の一般的な梁と違い、横幅が大きいため欠損による低減が少なく。幅150ミリ×470ミリの断面のが必要という計算結果が出てもそれを直径300ミリの丸太に変更して計算するとOKが出るのです。この事を経験することで、やはり昔の人達の知恵は素晴らしいなとつくづく実感させられました。
ただ、ここにおいて丸太梁を使用する面で、大きな問題点が一つ出てきます。それは今まで乾燥した丸太材が市場に出回ってこなかったことです。木材は水分を多く含んでいると同じ材料でも乾燥状態よりかなり強度が落ちます。ですから、私たちは、乾燥材が普及している長方形の断面の梁を使うしかないと考えてきましたが、近年、地産地消が注目され材木の世界でも、国産材に目が向くようになって、何と大断面の松の乾燥材の丸太が入手可能になってきたのです。これでやっと耐震等級3を目指した在来の土壁の家づくりがな出来るようになりました。
今はつくづく、昔の先人たちの知恵に感謝です。一方それと同じように先人たちの知恵がいっぱい詰まったものに、土壁造りの住宅があります。やはりそこには私たちが考えてもいない様なよさが含まれている違いありません。だからこそ、数百年の間、この土壁工法が受け継がれて来たのでしょう。ですから、ぜひこの土壁造りの工法を今後とも後世に残していきたいと切に願っています。下の写真は今回、乾燥材の国産の松の丸太を使って私たちが住宅を建てている状況の写真です、見るからに頑丈そうですね。

2009年09月23日
カテゴリ:ボスの部屋
横山宏章
ボスの横山です。
この度、三恵住宅では、在来木造の土塗り壁住宅で、耐震等級3を獲得するめどがつきました。住宅の性能表示に詳しい方は「それがどうした?」と思われる方もいらっしゃると思います。確かに性能表示で一般的に行われている構造計算方法(壁量計算+耐力壁の配置バランス+床倍率のチェック+N値計算による接合部のチェック)という方法では比較的簡単に耐震等級3(震度6強~7で住宅が受ける力の1.5倍の力がかかっても倒壊しない、そして震度5強の地震の1.5倍の力が加わっても損傷しない)という性能値を確保できます。
しかし、かっこの中の文章をよく見てください。ここには、震度6強~7の震度の時、損傷しないということは触れられていません。
そうなるためには、住宅にかかる震度5強の力の1.5倍の力が震度7に働く力より上まわっていれば大丈夫でしょう。
そうでなければ、耐震等級3の性能値の住宅は、震度6強~7の地震に見舞われたとき、倒壊はしませんが、重大な損傷がでる可能性が残ります。その後、もし大きな余震がこの建物を襲った時はどうなるのでしょうか?
私は、岐阜県の被災建築物応急危険度判定士という資格を持っていますが、地震によって大きな被害が出ると、2次災害を避けるために私たちが現地に行って、建物の危険度を判定する作業を行います。その時危険という判断を下されますと、多くのケースは行政より取り壊し命令がでます。そうなればせっかく多大な資金を費やして人生をかけて建てた住宅の資産価値が“ゼロ”になってしまいます。下手をすると借金だけが残るということになりかねません。
事実私は、能登半島地震のあとに、外観が遠目にはしっかりして見える立派な住宅に危険という赤紙が貼られた建物を何件か目にしました。
ここに一つ興味深いデータがあります。それは、地震の規模の大きさを表すマグニチュード(以降Mとします)という数値です。震源地から同じ距離にある同じ場所ではMが高ければ震度も確実に上がります。そしてMが1つ違うと、そのエネルギーの規模は31倍違います。
つまり、M6とM7では規模が31倍、M6とM8では31倍×31倍=約1000倍違うのです。その違いを考えた時、震度5の1.5倍の力がが震度7の力を超えているのかとても心配です。
ただ、勘違いしていただきたくないのは、この性能評価方法が間違っているということを言いたいわけではないです。もっと重大な事は、一般的に性能表示をされているマンション等を除く戸建住宅が、僅か10%程度しかなく、いわんや等級3を確保して建てられている住宅がいかに少ないかという事です。これが今の一番の問題点であり、その問題解決のために、どのようなやり方であれ、決められたルールにのっとり、まず住宅の性能表示を行うことが最重要課題だと思っています。
ただ、私たちが取り組んでいる構造計算方法は、そこを一歩進めたものです。それは許容応力度計算法とう方法で震度6強~7の時に部材一つ一つにそして接合部一つ一つをチェックすることで倒壊しないことを確認し、それに加えて層間変形角の確認も行います。この層間変形角とは各階(1階・2階それぞれ)の地震時の変形量を割り出しそれが規定値(壁の高さの1/120以下、具体的には2.4㎝以下)となるように確認をするのです。これにより甚大な損傷が起きない確認をしているのです。
ここに実例を挙げてみます。壁量計算の場合は建築基基準法46条で壁の種類が決められていますので、それに沿って耐震補強をし、床の剛性に関しても、最高の倍率(床の強さ)の仕様を使うことで、壁量計算等を行い耐震等級3をだしてみました。しかし、許容応力度計算を行いますと、びっくりするくらいNGが出てしまいます。また、変形角も120分の1以下どころか、最大で66分の1、変形量4.38㎝となり、これは危険度判定ではBランクになります。そのうえ、基礎部分んもNGが出ますので、それを総合的に判断すると、結構厳しい結果と言えます。
私たちは、その結果を踏まえて、その一つ一つのNGを消す気の遠くなるような補強作業をしてい行きます。なぜなら、弱い部分だけを強くしてもバランスを欠くと思わぬところで新たなNGが出てしまうからです。その綱渡のような補強作業を行い全てのNGを消すことが、今回出来たのです。
住まいは、そこに住まう方の財産であると同時に社会の資産と考える時期に来ました、そういう意味でも、ちゃんとした住宅づくりをしていきたいですね。
下に、構造計算の結果のリンクを張っています。興味のある方は一度ご覧になってみてください。そしてご質問のある方はいつでもお気軽にお問い合わせください。
壁量計算等で耐震等級3を出した結果です。
http://www.sankei-ltd.com/boss/kaberyoukeisan.pdf
この状態で、許容応力度計算法のソフトを走らせた結果です。
この中で青い文字の部分が全てNGで構造計算では決して出してはならない結果です。
http://www.sankei-ltd.com/boss/shokityekku(1).pdf
その時の層間変形角(それぞれの階の変形量)です。
http://www.sankei-ltd.com/boss/soukanhenkeikaku(1).pdf
この状況から補強をかけ、すべてのNGを消した物が次のものです。
http://www.sankei-ltd.com/boss/shokityekku(2).pdf
その時の層間変形角(それぞれの階の変形量)です。
http://www.sankei-ltd.com/boss/soukanhenkeikaku(2).pdf
この数値は、震度6強~7の地震時に掛る水平力の1.5倍の力が住宅に働いた時の建物の変形量を表しています。
最後に、この構造計算全ての結果です。482ページにわたるものです。
2009年09月13日
カテゴリ:ボスの部屋
横山宏章
私が書きこみをしますと、いつもこういった難しい内容が多そうですが、興味のある方は、お付き合いください。
私たちは、工務店とともに設計事務所も開設しています。そこで構造計算から、確認申請書類の作成、性能表示申請図書の作成や、長期優良住宅の認定申請に至るまでにいろいろな業務を行っています。
現在は、私の他に、白木・桜井・加藤という資格者が業務にあったています。この設計業務中で、最近大きな変化が起きました。それは、我々が行っている許容応力度計算の指針が大きく変わりました。これは画期的な変化で、この変化によって、木造軸組みの許容応力度計算結果が大きく変わります。今まで、構造計算を行ってきますと耐震等級3を確保は至難の業でした。
その理由として大きなものが2つありました。その一つが梁材の接合部の低減です。材木を接合するとき、仕口という方法で木材を加工しますがその時、木を削るので強度が落ちます。それを構造計算上は一律で低減させられてきました。その結果、等級3の場合は基準法の1.5倍となりその余裕度と、低減率そして土塗り壁の面積当たりの荷重の重さから取得は非常に難しいところがありました。
もう一つは、基礎の設計にあたり、壁の脚部にかかる引き抜き及び押さえの力が大きすぎて基礎にとんでもない鉄筋量を求められてきたからです。
普通に一般で行われている壁量の計算や水平構面の検討、接合部のN値j計算による計算方法では一切出てこないこの部分の検討を加えると、今までOKだった部分が一変にNGの結果が出てきます。ですから許容応力度計算法では、耐震等級の3の獲得は至難の技だったのです。
しかし、今回の指針の改定で、接合部分は面積の割合で低弦数を設定できるようになったようです。大断面の木材を使えばそれだけ有利になると思います。
また基礎についても、構造用合板を用いて耐力壁を設けた場合は、強度が高くその分基礎の設計が厳しくなっていましたが、壁の回転の中心(反曲点高批)の設定ができるようになり基礎への負担が実情に合った形となり計算が有利となりそうです。
これらの改定により、きちんと計算をし補強をかけていけば耐震等級3の取得が詳細な許容応力度計算を行っても可能性が広がりました。
私はこういった事はなんでもいい方に良い方に考える方なので、きちんと真面目にやってこればそれを必ず見ていて応えてくれるように世の中は出来ているんだと思っています。
今回の改定はその表れではないでしょうか、私としては非常に勇気づけられるかいていでした。
2009年09月03日
カテゴリ:ボスの部屋
横山宏章
お久しぶりです、ボスの横山です。
またしても書きこみが空いてしまっていました。今回のテーマは「懲りもせず今回も」です。それは、今回も長期優良住宅先導的モデル事業に提案申請書を出したからです。今まで3回の公募が有りました。私たちも第2回目に応募しましたが採択されませんでした。新築部門での採択率7%の狭き門なのです、それを今回も懲りずに再度の挑戦です。ですから「懲りずに今回も」がタイトルなのです。。
具体的にこの先導的モデル事業が何かというと、
「少なくとも3世代住み続けられる家づくりと、維持管理のシステム作りに向けた業界を導くモデルケースを公募し、これを国が採択して、そのためにかかった建築費用の増額分の一部(上限200万円)までを国が補助する。」
というものです。国から出る補助金の中では破格なものでその意義の大きさを表しています。詳しくは公募の評価機関である独立行政法人建築研究所のホームページ(http://www.kenken.go.jp/chouki/index.html)をご覧ください。
そのうえ、今回は長期優良住宅の普及の促進に関する法律が6月4日に施行され、採択基準が明確になって初めての公募で、耐震性・耐久性・メンテナンス性・断熱性の4項目の採択基準が決定し、より一層狭き門となりました。だからこそ挑戦する価値があります。
私達の提案は、「土塗り壁の長期優良住宅化」です。確かに、今多くの土壁造りの住宅がありますが、これらのほとんどが今の長期優良住宅の認定基準からすると不適格な建物になってしまい、国が求める住宅のあり方に沿っていくこと、つまり、土塗り壁の伝統工法の長期優良住宅化こそがこの伝統工法を継承していける唯一の道だと考えています。
私は以前、住宅の性能評価について10年かかってやっと性能評価を受けられるようになったと書きました。今回のこの先導的モデルはその延長線上にあるものなのでこれまでと同様にあきらめずにやり続けたいと思っています。ではなぜ、これほどまでにこだわり続けてきたかを少し書きます。
私にはこのこだわりに対して常に背中を押してくれている2つの言葉があります。
ひとつは雑誌で目にした阪神大震災で住宅の倒壊で家族を亡くした方の「住宅が私達の家族の命を奪った凶器になった事を忘れない欲しい。」という言葉です。この言葉が心に焼き付いてそれで住宅の耐震化に取り掛かりました。それがちょうど10数年前だったのです。
そしてもう一つが、私が建設省(今の国土交通省)が開いた公聴会に出席した折、当時の住宅生産課の課長の、「この法律は、色々なところから圧力もある障害が多く成立に向けて大変だが、私はこの法律は火だるまになってでも成立させる」と言われた一言です。まさにTBSのドラマで放映されている「官僚たちの夏」を彷彿させる一言で今でも心に焼き付いています。
当時の私は、耐震性の高い住宅づくりを目指して自社で耐力壁を開発し、評価機関で耐力試験を受けているとときでした。その時、評価機関の責任者の方から「現行の建築基準法では認められないものだからこの試験をしても意味がない。」と言われ、その試験成績書には公的な意味をなさない「自社の技術資料とする」というものでしたでした。
そんな中、住宅の品質確保促進に関する法律について、建設省のホームページの意見公募(パブリックコメント)に意見を出したところ、公聴会に出席しないかという事になり、東京まで出かけて意見を言わせてもらいました。その後、建築基準法が改正され、仕様規定(決められたものしか認めない}という内容から性能規定(性能が実証されていれば認めていく)というように変わり、翌年再度、受けた耐力試験では「構造計算の技術資料とする」という公的に構造計算として使えるという試験成績書になりました。これで私達の開発した耐力壁を建築の現場に使っていける道筋が立ちました。
それ以来、私は公聴会開催当時の住宅生産課の課長の気持ちに応えるためにもぜひ性能表示をしていきたいと取り組み続けてきたのです。
そこで、なぜ土塗り壁工法にこだわるかというと、その工法が長年やり続けられてきた年月の長さです。以前、奥尻島の津波災害の折、昔からアイヌの人たちは、そのあたりにけ決して集落を設けなかったという話をきいたことがあります。これは先祖代々から「このあたりには昔、津波がきた」という知恵が受け継がれてきたからなのでしょう。今の私たちは各家族化して、年長者から先人たちの知恵を聞けなくなってきています。こういう時だからこそ、住宅づくりだけでも先人たちの知恵に耳を傾けた住まいづくりをしていくべきだと考えています、それが土塗り壁工法なのです。土塗り壁には少なくても数百年の歴史があり、そこには私たちが知る知識をはるかに越える先人たちの知恵の集積があるからです。
しかし、これまでの土塗り壁のままでは、いま国が求める長期優良住宅にはなりません。今後この長期優良住宅が市民権を得て、それ自体が家づくりの中で当然とされるようになるのは間近だと感じています。そうしたとき、土塗り壁工法は建築業界から取り残されてしまいます。だからと言って、法律が悪いなどど文句をいったり諦めて何もしないことは筋違いだと私は思います。この長期優良住宅の普及の促進に関する法律は素晴らしい法律です。だからこそ、自分たちで工夫することでこの法律の趣旨にあった家づくりができるように私たちも変革していく必要があると思います。それを今回のモデル事業として提案しました。また結果が出たらお知らせしますね。
2009年08月10日
カテゴリ:ボスの部屋
横山宏章
このところご無沙汰しています、ボスの横山です。
なぜこんなに投稿が空いてしまったと言い訳しますと、このところ毎週の土曜日・日曜日と3週間立て続けに完成見学会をしていてブログへの投稿が忘却の彼方に?
やっと一段落し久しぶりに書きこんでいます。7月25日・26日に展示会を行ったお住まいは、我が社で初めて性能評価を受け、長期優良住宅基準をらくらくクリアーした、記念すべき第1棟めです。あと2つのお住まいは、パナソニックさんと技術提携をして長期優良住宅先導的モデル事業という国家プロジェクトに参画し国から補助金をおろしてもらう住宅です。どちらも施工には苦労しました。次回は9月5日6日に各務原市各務東町にて、展示会を行います。この建てものも住宅の性能評価を受けて、省エネルギー対策(断熱)等級の最高等級4を受け独立行政法人NEDOの補助金を受ける建物です。このところ補助金に関係した建物ばかりで書類上も施工上も本当に苦労しています。しかし、やりがいはあります。なぜなら国から良い建物だというお墨付きがもらえるからです。
これからはじめて住宅取得をお考えの方にとっては、今回の選挙ではどの政党のマニフェストでも国の手厚い補助が少子化対策に向けられ子育てにお金がかからなくなりローン返済も楽になります。また、経済対策でも住宅建築に向け、国からいろいろな補助金が出てローン金利も底といわれるくらい低いい今この時こそ、住宅取得のチャンスです。
今、国からひいては社会から求められている、「いいものを作って長く快適に住まう」という住宅はどんなものなのかご覧になりに来ませんか。9月の展示会は、ホームページのインフォーメーションにてお知らせしたいますのでご来場をお待ちしています。
2009年07月19日
カテゴリ:ボスの部屋
横山宏章
先日、茅ケ崎で三恵住宅独自で開発した耐力壁の強度試験を受けた結果速報がでました。試験結果の精度を上げるため、3体の実験を行い、そのばらつきを考慮した結果です。前回は、土台部分に固い栗を使用したので1階部分にしか使えません。そこで今回は2階以上の壁にも使えるように土台部分に松を使いました。その結果、前回の強度は壁倍率7.3(壁の上端が2.5㎝傾くまで変形させるために必要な力は約1.46トン)という結果でした。今回は6.9(2.5㎝傾くまで変形させるに必要な力は約1.38トン)でした。
土台の材料を変えた分、かなり強度が下がるかと思いきやほとんど遜色のない結果が出てホットしています。これは、通常の筋かい1本分の壁の強度の4.5倍あり、今後はこの高い強度の壁に安全率を見て25%強度を低減させて5倍で構造計算を行い。十分に強度の余裕を持たせ地震に強い家にし、いま注目されている長期優良住宅に適合した家づくりを行っていきたいと思っています。
今回ハウスプラス住宅保証さんの導きもありここまでこれました。それに恥じない良い家づくりを行っていきたいと思っています。その結果速報を載せますので、興味のある方は下のアドレスをクリックして見てみてください。また分からないところがありましたらご質問ください。分かる範囲でお答えします。
http://www.sankei-ltd.com/boss/sokuhou.pdf
試験状況のビデをご覧になりたい方は下記のアドレスをクリックしてください。
2009年07月15日
カテゴリ:ボスの部屋
横山宏章
このところ建築性能評価で、右往左往していると書きこみました。その一つとして、今回は性能評価機関のハウスプラス住宅保証さんの勧めで、10年前に住宅木材技術センターさんで行った試験結果が断熱性能を上げるためや、有る種の材料の相違などがあり運用面で不具合が出てきたために、再試験をすることになりました。場所は、
茅ケ崎にある電源開発株式会社技術センター

結果はまた後日ご報告しますが、終局(壊れるまで変形させる実験)で、20㎝の傾きの変形をさせても壊れない結果がでました。非常に粘りのある耐力壁だという実感を持てた良い機会となりました。
2009年07月11日
カテゴリ:横山宏章
横山宏章
お久しぶりです!三恵住宅のボス横山です。
阪神大震災が発生し、重い瓦屋根と土壁造りの本格木造住宅は地震に弱く、冬隙間だらけで寒い家という評価を時々耳にすることがあり、本格木造住宅を誇りを持って手掛けてきた私にとって身を切られるような思いでした。
そんな中で、今からちょうど10年前、住宅の品質確保促進に関する法律が平成11年6月23日に公布され、全国一律の基準による住宅の格付けをする制度が始まりました。その画期的な取り組みに心を震わされぜひ当社の住宅を性能表示していきたいと考えてきました。しかし、わが社で開発した地震に耐える壁(耐力壁)が認められなかったり、土壁と断熱材との取り合いが上手くいかず次世代省エネ基準をクリアすることができなかったりとで知らず知らずのうちに10年の歳月が流れてしまいました。
そうした中で、あるお客様からの「三恵住宅は性能表示をしないの?」との問い掛けに萎えかけていた性能表示への情熱に火が付き、今まで取り組み解決してきた課題を性能表示に照準を絞り体系化し、昨年の年末に自社の設計スタッフのみの力で記念すべき設計性能評価の第1棟目をを受けました(性能評価申請用の設計図書を外部の設計に委託して申請書を作成してもらっていることが一般的です)。
ある程度長期優良住宅の認定基準の案が出ていましたので、それをクリアした形で、性能評価機関のハウスプラス住宅保証に評価してもらいそれ以来設計性能評価も7棟目を数え、今着工している全ての住宅に設計性能評価を受けています。
ここで、学んだことは、人間あきらめたらあかん!ということです。あきらめずやり続けていればいつか必ず報われます。それを今は実感しながら次の課題に取り組んでいます。
なぜなら性能評価には、設計に対する設計性能評価、と設計図通り建築できたかという建築性能評価があります。その建築性能評価を受けるために苦労しているのです。記念すべき第1棟目担当の検査員の方が非常に厳しく、今まで瑕疵保険の検査ですんなり通っていたことが通らず、自信を持って受けたにもかかわらず、検査のたびに指摘を受け、是正したり再計算して性能値を再確認したりと、とにかくこの1件で非常に多くの苦労をしノウハウを積むことができました。これこそがわが社独自の誰にも真似のできないノウハウの蓄積ができたと実感できています。その後いろいろな現場で様々な検査員に担当していただきましたがその検査官の方が一番厳しかったですが、今はそれすらも感謝しています。
私たち三恵住宅にとってまさに一杯の思いの詰まった住宅が稲沢で完成いたします。この住宅をぜひ皆さんに見ていただきたいです。近々完成見学会をさせていただきインフォーメーションでお知らせいたしますのでぜひご覧になってみてください。
2008年09月14日
カテゴリ:ボスの部屋
横山宏章
お久しぶりです。このところ私たちの住宅建築業界がひっくり返るほど変革しつつあるので、その対応でなかなか投稿できませんでした。これから住宅の業界に 身をおく私たちはこの変革に本気で取り組んでいかないと生残れません。何故なら、この業界は、人口減少に伴い少なく見積もっても住宅の着工件数は30%ダ ウンします。つまり30%は、建築会社が要らないということになるのです。しかし、これを分析するともっと厳しい現実が見えてきます。住宅の着工数のシェ アーは大方、30%が大手ハウスメーカー・30%が年間数十棟~1,000棟といった物件をこなす地域のパワービルダー・残りの30%が地元の工務店と いったところです。そうしたとき大手やパワービルダーはこの変革に対応するだけの準備は既に着々と進めています。私たち工務店が本気になって対応していか ないと、要らない30%全てが私たち地域工務店が担ってしまうことになりかねません。しかし、南北に長い日本列島では全国どこでも画一的な住宅造りは本来 のあるべき姿ではありません。やはり地域に根ざした私たち工務店が頑張って、地域の気候風土に合った住宅作りをして行くべきと思っています。前置きはこれ くらいにして、このところの変革について詳しく投稿させていただきます。いつもどおり堅い話なので、興味のある方が読んでみてください。
2008年08月22日
カテゴリ:ボスの部屋
横山宏章
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