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ボスの部屋

2009年10月26日

カテゴリ:ボスの部屋

 

伝統方法の底力

横山宏章

ボスの横山です。

今回は、私が購読しています雑誌「日経アーキテクチュア 2009 10-12 号」の中に興味深い記事が載っていましたのでこれについて書きこんでみたいと思います。記事についてはここをクリックしてください。新しいウィンドウが開きご覧になれます。なかなか専門的な語彙が多く分かりづらいので 注 ) で分かりやすくしましたのでこれを参考に見てください。

 

注1)層間変形角・・・ここをクリックしてください、図解がでてきます。

 

注2)kN・・・力の単位 1t=9.8kN 130kN=13.26 t

 

注3)弾性変形域・・・壁に有る程度まで力を加えると変形しますが力を取り除いたとき元に戻ります、力をより強くかけていくと元に戻らなくなり変形が残ります。弾性域とは、形が元に戻るまでの範囲です。構造計算ではこれを基に安全性を確認します。

 

注4)初期剛性・・・弾性変形域内での変形のし難さ、または硬さ。ばねで例えるなら伸びやすさ伸びにくさのようなもの。

初期剛性が高い=ちょっとやそっとの力で変形しない。

初期剛性が低い=ちょっとした力で変形してしまう。

 

 

注5)層間変形角1/120・・・木造の構造計算では、弾性域の限界を層間変形角1/120と決めています。変形の長さは=300÷120で2.5㎝これ以上の変形は許されません。

      

以上を踏まえて記事の内容を考察すると、伝統工法の木組みは、今までそれ自体の耐震性は認められず、建築基準法上、家を建てるには筋交いや合板を壁に打ち付けることで強度を確保するしか方法がありませんでした。しかし、この記事では今後は、建築基準法が改正されて、伝統工法の木組み自体に耐震性を認めていこうと言う試みがなされています。

そして、伝統工法は地震や台風の時に力がかかるとすぐに変形してしまいしますが、非常に粘り強い構造のため、どんどん力を加え続けても倒壊することなく力に耐え続ける特性がある。

ただ、あまりにも直ぐに変形してしまうので、ちょっとした地震でも大きな損傷を引き起こしてしまうので、実際の建物では、サッシが割れ、壁にひびが入り、建具が動かなくなります。そうなっては大きな問題ですから、まずはちょっとした地震でも変形しないような手立てが必要という内容です。

その手立てを考えた時、コンクリートのように非常に硬い壁で補強をしたとします。コンクリートは変形しにくくても、比較的少ない変形状況で突然に破壊が起きますで、伝統工法の木組みのような粘り強さという特性は活かせません。

一方、三恵住宅の開発した壁で補強すると、実験結果から、ちょっとした力ではほとんど変形せず、どんどん力を加えていっても下の写真のように耐え続け、

層間変形角1/15という驚異な変形状態でも粘り強さを発揮するので、伝統工法の木組みの特性を生かした補強ができるのです。

 


 

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